Louis Vuitton presents “Saint Valentine Special Event” Chocolate Talk and Tasting by Mika Ogura |
《ルイ・ヴィトン》のヴァレンタインイベントにて、
「チョコレートと旅」というテーマで、
チョコレートトークをしました。
《ルイ・ヴィトン》はもともと
マルティエ(トランク専門職人)として、
19世紀に始まったブランド。
そして、チョコレートは大航海時代に、
ヨーロッパに持ち込まれたもの。
すべてのキーワードを“旅”として、
単一国や単一品種のカカオ豆から作られた
粒チョコレートをテイスティングしつつ、
私たちも時空を越えて、
カカオの故郷へと、味覚の旅へと出航。
このトークをしたことをきっかけに、
フランスの《ルイ・ヴィトン》での
貴重な体験を想い出しました。
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それは素晴らしき人たちとの出会い。
先ずは《ルイ・ヴィトン》特注部門の責任者で、
創業者の直系5代目のパトリック氏。
パリ近郊のアニエール=シュル=セーヌにある
パトリック氏の生家(現在はプライベート博物館で、
素晴らしいコレクションを所蔵)へ
アトリエ見学と食事を兼ねて
招いていただいたことがありました。
パトリック氏を含む数人の関係者との
こじんまりした会だったので、
普段知ることのできない生の声を
いろいろと伺うことができたのです。
そして、クリスチャン・ディオール、LVMHの
会長でCEOのベルナール・アルノー夫妻の
パリのご自宅をお訪ねしたこともありました。
とても魅力的なエレーヌ夫人のご案内で、
私でも作家の名前が容易に出てくるような
美術館所蔵級のコンテンポラリー
アート作品たちのお出迎えに続き、
手入れの行き届いた美しい芝生の庭が望める
サロンに通されると…。
コンサートホールさながらに、
二台のグランドピアノが置かれていたのでした。
プロ並みの腕前を持つアルノー氏は、
時間を見つけては、ピアニスのエレーヌ夫人と、
デュエットでピアノ演奏をしていらっしゃるのだとか。
芸術への造詣が深いことは存じ上げていましたが、
ビジネス以外にもなんと多彩な才能を
授かった方なのでしょう、と驚きの連続でした。
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記憶の引き出しから思わぬ再発見をして、
改めて多くの方々に支えられて、
自分があることに感謝するとともに、
年月を経たにもかかわらず、
奥深さのない自分自身に、
唖然、呆然、愕然。
今更ながらこれからは、
少しでも深みのある人間に
なれるように努力しようと、
自分に言い聞かせたのでした。